お子さんにはしっかり勉強してもらって将来いい学校(中学や高校、大学)に入ってもらいたいですよね。
しかし塾の月謝は思ったよりも非常に高額。
教材費や諸々含め、年間70〜80万円程度に及ぶこともあります・・・。た、高い!
そのうえ勉強嫌いのお子さんを無理矢理に塾へ通わせたとしても成績アップにつながる確証はありませんので、決め手に欠けるのも非常に理解できます。
「どこかに、塾通いよりも費用を抑えられて、確実にお子さんのやる気を引き出せる良い方法はないだろうか・・・」
お母さん、お父さんの心の悲鳴が聞こえてくるのがわかります。
ですが、数年にわたり個別指導塾で講師をしている私からアドバイスをしますと、塾に通わせるかどうかの前に まずはお子さんのやる気を引き出すことを第一に考えるべきだと思います。
そこでこの記事では、お子さんたちの勉強への意識を変えるための方法や、塾に通わせるよりも費用を抑えて成績をアップさせる全知識を紹介します!
目次
1. そもそも、小・中学生の塾の月謝ってどれくらい?みんないつから通ってるの?
お子さんを塾に通わせるとしたらどのくらいの費用がかかってくるのか。
またよそのお子さんたちはどの程度の割合で塾に通っているのか。それぞれ調べてみました!
中学・高校受験の塾の月謝
たとえば小学六年生のお子さんを塾に通わせて4教科の授業を受けさせる場合、月に24,000円〜56,000円もの費用がかかってきます。つまり年間にすると最大で 672,000円。
参考:スタディサプリ小学講座公式サイト
中学生の場合はどうでしょうか。中学三年生のお子さんを塾に通わせて5教科の授業を受けさせる場合、月に35,000円〜60,000円もの費用がかかります。こちらは年間にすると最大で 720,000円。
参考:スタディサプリ中学講座公式サイト
受験前の大切な時期にお子さんを塾に入れる場合、この程度の月謝が必要になります。
さらにここに参考書代金や夏期講習、冬期講習、模試の費用などもかかってくるのでトータルで考えると結構な出費になりますよね・・・。
お子さんを塾に通わせていない現状でも家計状況が苦しい場合、この月謝はなかなか厳しいものがあると思います。
みんないつから塾に通うの?どれくらいの子どもが通っているの?
世間の子どもは、塾にいつから通っていて、その割合はどの程度なのか、大手企業の調査結果を参考にご紹介します。
小学5年生・・・25.8%
小学6年生・・・30.4%
中学1年生・・・36.0%
中学2年生・・・44.9%
中学3年生・・・59.4%
参考:「第1回子ども生活実態基本調査報告書」Benesse 教育研究開発センター(2005)
小学4〜6年生に関しては20〜30%程度。
そして中学3年生に関しては、約60%の子どもが塾に通っていることがわかります。
驚いたことに、通っていない子どもの方が少数派です。
アンケート結果からもわかるように、特に受験直前期では塾の必要性を感じて塾に通わせるご家庭が多いようですね。
しかし冒頭でもお話した通り、 周りに流されて安易に高額な塾通いをさせるのはNGです!
塾現場の人間から言わせてもらうと、塾へ通わせたからといって成績が上がるとは限りませんので。
まずお子さんの勉強への意識を変える必要があります。どうすれば良いのかくわしく解説していきましょう。
2. お子さんに勉強のやる気を出してもらうためにやるべきこととは?
興味を持てない勉強を無理矢理やらせることほど効率が悪いことはありません。
自分の子どものころを振り返ってみてもわかりますよね。
そのうえ強いられている間は苦痛でしかなく、その時間をいかにラクにやり過ごせるかの方にあなたのお子さんもきっと努力をするでしょう(ボーッと空想に耽ったり、居眠りや落書きをする等)。
だからこそ、まずお母さんやお父さん方に再認識していただきたいのですが、「成績を伸ばす最善策」は“塾通いさせること、家庭教師をつけること”ではなく、“勉強への興味を持ってもらうこと”なんです!
これはどんなに教えるのが上手な塾講師でも非常に難しいことです。
中にはやる気のない子を奮い立たせることができる雄弁な講師もいるかもしれません。
しかし、すべての塾講師にその能力があるわけでもなく、やる気のない子に対しては手を抜いてしまう講師も私の周りに実際います。悲しいですけど。
塾講師からすれば、宿題をやってこない、言ったことを聞かない子より、やる気のある子に対して力を注ぐのは自然なことなのです。
こうなってしまうとなおさら塾にお子さんを通わせることが無意味に思えて仕方がありませんよね。
だからこそ塾講師の私としては、少しでも多くのお子さん達に勉強への興味をもってもらいたい!自発的に勉強をし、その結果として成績を上げてほしいと思っています。
そしてこれを実現するためには親御さんたちの力が必要です。一体どうすれば良いのか?
それはズバリ、お子さんに“ご褒美を与えること”と“勉強する理由を伝えること”です。
それぞれくわしくご説明します!
結果が出たらご褒美を与えましょう
人をやる気にさせるためには、“罰を与える”か“ご褒美をあげる”ことが必要とはよく言われています。
特に小学生から高校生あたりの子どもに関しては、後者の方が効果的という有名な研究結果もあります。
たしかに、「次のテストの点が下がったらおこづかいなしにするわよ」よりも「次のテストの点が上がったらおこづかいをアップするわ」の方がお子さんのやる気を引き出しやすいということは何となく想像できるのではないでしょうか。
私自身も個別指導をする際には、「この問題を○分以内に正解することができたら休憩時間を増やしましょう」などと言って、生徒のやる気を引き出し、集中して問題へ取り組めるように工夫をしていたりします。
これだけでも結構効果ありますよ!
ぜひ、お子さんが勉強へ積極的に取りかかれるようなご褒美を与えてみてください。
何のために勉強をするのかが腑に落ちないと子どもは行動しない
ご褒美を与えることと並行してやっていただきたいこと。それは、“何のために勉強をするべきなのか”をお子さん自身の頭で納得できるように伝えることです。
大人になり社会に出たら、学生の頃よりも勉強しなければなりません。
それは国語や数学、理科の勉強ではありません、生きていくなかで直面する様々な問題解決のための勉強です。
・職場で任されたプロジェクトをどう遂行して成功へ導くか。
・家族の生活費や子どもの教育費などの家計をどうやりくりするか。
・限られた時間で家事や育児、パートを行うためにはどうすればよいか。
好きであろうが嫌いであろうが、大人として生きるためには目の前にある様々な問題を一つひとつ解決していかなければなりません。
その練習が学校での勉強ということです。
目の前の問題を解くためにどうすれば良いかを考える訓練です。
もちろん、お子さんに将来やりたいことや就きたい仕事があるならば、勉強してよい学校の成績をとることで、その実現可能性を高めることもできます。
これらのことをぜひ、お父さんお母さんのような身近な方からご自身の言葉で熱く伝えてあげてください!
塾講師という第三者から伝えるよりも、より近しい身近な立場の方から伝えることでお子さんの意識も変わりやすいと思うからです。
そしてその際、勉強をするように強く仕向けることや、期待し過ぎないようにしてあげてください。
強制することほどお子さんから意欲を奪うことはないからです。
このようにしてお子さんの意識さえ変えられれば、あとは勉強しやすい環境を用意してあげるだけです。
それではまず、その環境づくりの一つの選択肢として、塾通いのメリットとデメリットから触れていきます。
3. 塾で学ぶメリット・デメリット
かつて集団指導学習塾で受験勉強をしてきて、現在は個別指導学習塾で講師をする私が、集団指導と個別指導のそれぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。
集団指導学習塾のメリット
・校舎によっては一流の講師の授業が受けられる
・競争心が生まれやすい
・塾に併設してある自習室を利用できる
特に規模が大きい集団指導学習塾の場合は合格実績が豊富で、それだけ受験に関する情報ストックも多い場合があります。
またアルバイトではなくプロの講師を揃えていることも多く、校舎によっては非常にわかりやすい授業をしてくれる人気講師がいます。
さらに集団授業という特性上、他の子と学ぶことで競争心が生まれやすいので、競争が苦手ではないお子さんならば向いている可能性があります。
たいていは自習室も併設しているため、意欲のあるお子さんであればそれも有効活用してくれるでしょう。
集団指導学習塾のデメリット
・競争することが苦手な子には向いていない
・生徒が授業についていけなくなる場合がある
・時間が決まっているため、部活動や他の習い事と両立が難しい
デメリットとして挙げられることは、集団授業では講師が選べないことが多く、指導レベルや生徒に合う・合わないなどの差が出てきてしまうことです。
また他の生徒と机を並べて学ぶため、教室全体の競争意識が高い傾向があります。
人と比べることが苦手なお子さんの場合はやる気を損ねてしまう可能性があるので注意が必要です。
さらに教室内の生徒のレベル差が大きい場合は、授業についていけなくなる場合もあります。
自分の努力でレベル差を埋められる子ならば問題ありませんが、ひとたび授業がわからなくなると一切勉強しなくなる子もいます。
そして最後に、集団授業の一番のデメリットは時間の調整ができないところ。
決まった曜日の決まった時間に通う必要があるので、他の予定が詰まっているお子さんの場合は注意が必要です。
個別指導学習塾のメリット
・授業時間やカリキュラムに融通がきく
・生徒のペースに合わせて授業を進めることができる
苦手な問題に対して直接指導ができるため、やる気さえあれば伸びる子は非常に伸びます。しかし一方で、勉強への意欲が低い子の場合、個別指導で教えたとしても伸び悩む子はいます。
そして個別指導塾の最大のメリットは、お子さんの生活リズムに合わせて授業時間やカリキュラムが自由に組めるというところと、一人ひとりのペースに合わせた無理のない授業ができるところです。
個別指導学習塾のデメリット
・競争心が生まれにくい
・授業料が割高
個別指導学習塾の講師は大学生アルバイトがほとんどです。
そのため講師の指導スキルに大きなバラつきが出ます。
その他のデメリットとしては、他の子との接触が少ないためライバルを作りにくく、モチベーションを保つのが難しい場合があることです。
この点は講師の能力や親御さんによる管理が必要であると思います。
また授業料が集団授業に比べて非常に割高であるということもデメリットのひとつです。
以上のように、集団指導と個別指導の塾にはそれぞれのメリット・デメリットがあります。
それぞれの良し悪しをよく理解した上で、塾代の出費面で折り合いがつく場合は、お子さんの性格やライフスタイルを考慮して塾選びをするのが良いと思います。
しかし、どうしても家計面やライフスタイル面で不安が残り、お子さんの性格上どちらのタイプの塾も合わずデメリット面が気になるとお考えの場合、学習塾通いよりも出費を抑えて成績を上げられる他の方法もございます!くわしく紹介してまいります。
4. 塾より出費を抑えて成績をよくする方法
塾以外に、より安価に学習できる環境をお子さんへ用意してあげるためにはどんな方法があるのか。
YouTubeの活用や無料学習支援など、様々な方法がありますが、結論から言うとリクルート社が提供しているサービス「スタディサプリ」が私のイチオシ。
この章では、現役の塾講師である私、なかむらが塾に通わせるよりもお金をかけず効率的に成績を良くする4つの方法をご紹介します。
1. 両親や兄弟、親戚などが勉強をみてあげる
身近な人が教える場合、お子さんも質問をしやすかったりする上に費用もかかりません。
しかし、つきっきりで教えてあげることが難しい場合も多く、受験レベルになると問題も難しくなるためあまり現実的ではないかもしれません。
2. 学校の勉強を教えるyoutuberの動画で学習
いまはYouTube上で学校の勉強の解説をしてくれる動画を無料で見ることができます。
教えてくれるyoutuberの質はピンキリなので、学習に使用する動画を選ぶ際の見極めが必要です。
3. ボランティア団体の学習施設を利用
地域によっては無料で学習指導を受けられる場合があります。これらの多くはNPO法人がボランティア活動の一環として行っており、有志で集まった先生が小・中学生の子ども達に勉強を教えてくれます。
インターネットで募集している場合が多いため、お住まいの近くでも開催されているかどうかチェックしてみると良いでしょう。
4. スタディサプリでタブレット学習
画像引用:スタディサプリ公式サイト
スマートフォンやタブレット、パソコンを使って、大手予備校などで指導してきた人気プロ講師の授業が受けられます。
学べる内容は小学4年生から中学3年生までのすべての教科(別に大学受験講座もあります)で、月額980円(税抜)で見放題。授業で使用するテキストは無料でダウンロード、印刷ができます。
中学講座に関しては全国公立中学の教科書に対応しているため、予習や授業で分からなかったところの復習にも大いに活用できますよ。
基礎レベルから応用レベルまで、お子さんの学力に合わせた授業が受けられるので、中学受験や高校受験を希望する子にもピッタリです!
現塾講師から見たスタディサプリと塾の比較
集団指導型学習塾と個別指導型学習塾、スタディサプリの特徴は下表に示した通り、それぞれ大きく異なります。(中学生のお子さんの場合)
料金面で大きく分があるのがスタディサプリ。
どれだけ授業を受けても月額980円(税抜)という業界の価格破壊が起こっています。
スタディサプリの講師陣は大手予備校で数千人単位の生徒を合格に導いてきた超一流の講師ばかり。
質のいい授業を低価格で受けられるスタディサプリは現役塾講師の私からしてもイチオシのサービスです。
スタディサプリ活用法
いつでもどこでも、スマホやタブレット、パソコンがあれば授業を受けられます。
小学4年生から中学3年生までのすべての範囲を網羅しているため、苦手分野の対策や、定期テスト対策が可能。
次のような使い方で確実に成績アップに繋がります。
1. 苦手な分野の授業を受ける
2. 一問一答方式のドリルで確認
3. 自動で答え合わせ、効率良く復習
1. 定期テスト範囲を設定
2. スタディサプリがテスト範囲から問題出題
3. 答え合わせ、苦手分野を洗い出し
4. ドリル・動画授業で効率良く対策
スタディアプリを使うことで、学習が必要な箇所から対策を講じて、最短距離で成績アップを実現することが可能です。
スタディサプリをオススメできるお子さん
スタディサプリで勉強するのが向いているのは、次のような特徴があるお子さんです。
・何が苦手で、何が得意か理解できている
・勉強をする意思があるけど部活や他の習い事などで時間が取れない
私は、自ら進んで学ぼうとする意欲さえあれば、塾通いさせるよりもお子さんの成績が上がると確信しています。
スタディサプリを利用してもわからない問題は、学校の先生に聞くなどして解決することもできますよ。
積極的な姿勢を見せることは内申点への好影響もありそうです。
スタディサプリをオススメできないお子さん
スタディサプリはかつてないほど素晴らしい学習ツールですが、次に挙げる特徴があるお子さんには残念ながら向いていません。
・勉強の仕方がわからない
勉強が嫌で嫌で仕方がないお子さんや、そもそも勉強のやり方がわからないお子さんにはスタディサプリはおすすめできません。
それどころか塾や通信教育をやらせてもうまくいかないでしょう。
しかし冒頭でもお話した通り、このようなお子さんに対してでも親御さんがやる気を引き出すことを行い、そばで勉強を見てあげる機会を作ることでスタディサプリを使った学習が効果を発揮することもあります。
お子さんの成績を上げたいと本気で考えるのであれば、安易に塾へ通わせたり通信教育を始めさせるのではなく、お父さんやお母さんから手を差し伸べてしっかり腰を据えて話をしてあげてください。
そうすることで、結果的に成績アップにつながることは大いにあり得ると私は考えます。
5. まとめ
いかがでしたでしょうか。
小・中学生の学習意欲を高めるためにやるべきことと、塾の実態、塾代の節約方法をいくつか紹介させていただきました。
現役個別指導塾講師の私からの意見としては、お子さんのやる気を引き出すことができさえすれば、スタディサプリがイチオシです!
ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
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