
家計の中でも大きな割合を占める電気料金ですが、いままでは地域の決まった電力会社としか契約できなかったため、料金設定そのものには工夫の余地がありませんでした。
しかし、2016年4月から「電力自由化」が始まったことで、新しく参入した電力会社を中心にさまざまなプランが次々登場しています。
これは電気料金を根本から節約できるチャンス!?
でも、まだまだ情報不足で、「プランの数が多すぎて選び方がよくわからない」「本当に安くなるの?」など、疑問だらけなのが現状です。
電力自由化で何が変わるのか、私たちにとってのメリットは何なのか、わかりやすくまとめました!
「節電も大切な心がけですが、電気の契約を見直すことで毎月の固定費が安くなるかもしれません」
1. 電力自由化ってどんな仕組み?
電力自由化とは?
規制緩和によって、地域ごとの大手電力会社しかいなかった一般消費者への電力販売業に、誰でも自由に参加できるようになったのが電力自由化です。
大手電力会社の独占状態だった市場に競争が生まれることで、電気料金の引き下げや、選択肢が広がることが期待されています。
ガス会社、大手携帯キャリア、住宅販売会社など、多様な業界から参入があり、さまざまなプランを提供しています。
登録事業者はすでに800社を超え、近い将来1,000にもなるという予想も。
こうして新規参入した電力会社を、従来の大手電力会社と区別して「新電力」と呼びます。
一方、十分に業界の競争が進み整うまで(少なくとも2030年3月まで)は、現在の大手電力会社の料金メニューも引き続き提供されます。
新電力に切り替えたら停電したりするの?工事は必要?

電力が家庭に届く仕組みは従来と同じで、電線もいままでと同じものを利用します。
契約を新電力に切り替えたからといって、電気が不安定になったり、停電してしまうということはありません。
いままでの送電システムを使うので、新電力への切り替えに電線の工事はなく、30分〜1時間程度で完了します。
ただし、切り替え前に、従来のアナログメーターと交換で、情報通信能力を持つスマートメーターという電力メーターの設置が必要です。
スマートメーターは、契約する電力会社が無償で設置してくれます。
戸建ではなくマンション・アパートでも、一括契約ではなく電力会社と戸別に契約する形態であれば、新電力に切り替えが可能です。
どんな会社が電力小売を始めたの?

身近な有名企業が続々と電力小売に進出しています。
自分がよく使うサービスが、新電力との契約によってよりお得になるチャンスもあるので、知っておきたいですね!
話題の新電力をピックアップしてみました。
◉通信業
スマホやネットなどで契約している企業があれば、電力契約でお得になることが期待できます。
例:ソフトバンク(ソフトバンクでんき)、KDDI(auでんき)、ケイ・オプティコム(eo電気)、J:COM(J:COM電力)
◉エネルギー会社
自社商品と電力の相性が良く、セット割が強力!
例:JXエネルギー(ENEOSでんき)、大阪ガス(大阪ガスの電気)、東京ガス(東京ガスの電気)、ミツウロコ(ミツウロコでんき、ミツウロコグリーンエネルギー)
◉商社、小売など
意外な企業も続々電力へ進出しています。
例:丸紅(丸紅新電力)、ローソン×三菱商事(まちエネ)、楽天(まちでんき)、ヤマダ電機(ヤマダのでんき)、ワタミ(ワタミファーム&エナジー)
「有名な大企業がたくさん参入してきていますね!テレビCMでもご覧になったのでは?」
2. 電気料金がお得に?電力自由化のメリット
電力自由化で電力会社の選択肢が広がると、私たちにどのようなメリットがあるのでしょうか?
電力会社の競争による価格の低下・サービスの向上
大手の独占が崩れ、競争が進むことで期待されているのが、電気料金の引き下げです。
いままで電気料金は国の審査のもと、電力使用量がピークの時を基準に価格が決まり、プランもほとんど選択の余地がありませんでした。
これが電力自由化によって、価格に柔軟性が生まれ、消費者が自由に選択することができるようになりました。
新しいサービスの登場
単に電気料金が下がるプランだけでなく、セット割引やポイント付与など、参入してきた企業の強みを活かした新サービスもたくさん登場しています。
ライフスタイルや電気の特性から電力会社を選べる
これまでは夜に多く使う人向けの夜間電力くらいしかありませんでしたが、電力自由化によって「使う分だけ支払い」「たくさん使うほどお得になる」などのプランが登場していいます。
「長期間家を開けることが多い」「1日中家にいることが多い」など、生活状況が違うと電気の使い方も変わるので、相性のよいプランを選ぶことが可能になりました。
また、地域にかかわらず電力会社が選べるので、例えばふるさと納税のように、出身地の電力会社から電気を買ったり、応援しているスポーツチームの所属する企業から電気を買うことで、間接的に応援することができます。エコ志向の人は、再生可能エネルギーで発電した電気を選択することができます。
「この後、実際にどんなプランがあるかご紹介していきますね!」
3. 新電力はどんな切り口で選んだらいいの?
たくさんの電力会社、プランが登場するなかで、自分のライフスタイルや希望に合った電力を見つけるためのヒントになる、比較の切り口をご紹介します。
電気料金を安くしたい!
新電力の登場で、最も期待されているのが、電気料金の引き下げ!
安さを打ち出したプランにはどんなものがあるでしょうか?
◉基本料金が0円!LOOOPでんき
基本料金が無料で、電気量金も一律(関東・中部:26.0円/kWh 関西:25.0円/kWhZ)なので、使った分だけ電気料金を支払う形になります。
とてもシンプルでわかりやすいですね!
LOOOPでんき公式サイト
◉自分の家の場合はどうなる?公式サイトの計算機能で確認!
電気会社からの請求書を見てみると、季節や時間帯による調整や、複数の割引がずらっと並んでいます。
こうした複雑な料金体系に加え、家族の人数や生活リズムなどによって変動するので、「このプランでだれでも安くなる」というわけにはいきません。
新電力の公式ページには計算機能が設置されていることが多いので、良さそうなプランがあったらチェックしてみてください。
スマホやガスを電力とセットでお得に
契約している通信会社やガス会社が電力販売をしている場合、現在利用中のサービスが安くなるプランがあります。
請求もまとめてもらえることが多いので、家計管理がすっきりシンプルになるのもうれしいですね!
◉電気料金の最大5%をキャッシュバック!auでんき
電気料金に応じてau WALLET プリペイドカードへキャッシュバックが行われます。
その電子マネーで買い物ができます。
auでんき
◉スマホ代が毎月200円オフ!ソフトバンクでんき
1世帯につき200円のスマホ代割引が毎月受けられます。
さらに電気料金に応じてTポイントが貯まります。利用料が少ない月にはポイントバックも!
ソフトバンクでんき
◉セット割引で年間約3,200円安く!東京ガスの電気
東京ガスは、「ガス・電気セット割」で、電気の基本使用料から毎月270円割引になります。
東京ガスの電気
ポイントがたまる
◉pontaがたまる!ローソンのまちエネ
ローソンが三菱商事と提供する「まちエネ」では、電気料金1,000円ごとに10ポイントのPontaポイントがもらえます!
さらに、ローソンで使えるクーポンや割引チケットが毎月届く特典も。
東京電力もpontaと提携していますが、1,000円ごとに5ポイントなので、まちエネだと2倍ももらえる計算ですね。
まちエネ
◉楽天スーパーポイントを集めているなら!楽天エナジーのまちでんき
楽天グループのサービスを多く利用している人は、電気も楽天にすればさらにポイントが集めやすくなります。
電気使用10kwごとに1ポイント楽天スーパーポイントがもらえます。
まちでんき
◉Tポイントは3社も!ソフトバンクでんき、ENEOSでんき、くらしTEPCOから
Tポイントは、ソフトバンクでんき、ENEOSでんき、くらしTEPCO(東京電力)の3社が提携しています。
3社とも電気料金1,000円につき5ポイントが貯まります。
ソフトバンクでんき
ENEOSでんき
くらしTEPCO
「どれも魅力的ですねぇ」
4. 新電力のデメリットと注意点
選び方を間違えると割高になるかも!
たくさんのプランやセット割から自分に合ったものを選べるのが電力自由化のメリットです。
一方、自分で比較検討しなくてはいけない分、選び方を間違うと、安くなるどころか割高になるケースも。
例えば、電気の使用量が多いほどお得になるプランを電力使用量の少ないひとり暮らしの人が選んでしまうなどです。
また、オール電化の家庭の場合は、優遇施策の影響でいままでの契約の方が安くなるケースが多いです。
解約条件や違約金に注意
スマートフォンの契約のように、お得なプランを提供するかわりに、決まった期間より前に解約すると、違約金が発生する場合があります。
期間設定や金額はプランによってさまざまで、1万円以上の違約金がかかるものもあります。
契約前に、解約条件も必ず確認してください!
倒産したら電気はどうなる!?運営会社はよく確認
2016年3月に企業向けに電力を販売していた日本ロジテック協同組合が経営破綻したことが話題になりました。
電力小売に参入する企業は、事前に政府の厳しい審査を受け通過していますが、電力の価格競争が進むなどして、資金繰りの悪化で倒産する一般家庭向けの新電力が今後出てくる可能性はゼロではありません。
せっかくの契約が無駄になってしまったり、次の電力会社を焦って探すことにならないよう、プランの内容だけでなく、運営企業もしっかりとチェックしましょう。
電力会社が倒産しても、地域の大手電力会社が替わって供給してくれるので、突然電気が止まることはありません。
ただし、料金プランは替わって引き継いでくれた電力会社のものになるので、電気料金が上がる可能性が高いです。
「電気は生活の基盤。しっかり確認して選ばないといけませんね」
5. まとめ

いままで「選ぶ」という概念すら存在しなかった電気が、電力自由化で驚くほど多様に!
2017年にはガスも自由化されるのも合わせて、今後ますます盛り上がりそうです。
節電はもう限界!というお家でも、自分にあったお得なプランを見極めれば、まだまだ電気料金を節約できるかもしれません。
ゆるぢえさんでは、オススメの新電力プランをどんどん紹介していく予定です!
ご期待ください。










