ゆるがしこい節約メディア「ゆるぢえさん」

ゆるぢえさんでは、「節約術」を
楽しみながら身につけ、
生活の質を
高められるコンテンツをお届けします。


こんにちは、ネルソン水嶋です。


撮影ミスじゃないです、ちゃんといます。冒頭から驚かせてすみません…ところで、怪談はお好きですか?

「怖い話で涼をとる」って、よく聞きますよね。あれは果たして本当にそうなのでしょうか?だったら、エアコンも要らなければ扇風機だって要らないはず…。この蒸し暑い日本の夏でそれが本当に出来たら、節約革命ですよね?この言い伝えに決着を付けたい!そこで…


怪談を聞かせて怖がる人をサーモグラフィで調べ、ガチ検証することにしました。これで対象者の体温が下がれば、真実だったということになるはず!

ちなみにこのガジェット(タブレットの右側に取り付けている黒い物体)は「FLIR ONE」という製品で、スマホやタブレットに取り付けるだけでカメラで写したものの温度変化がチェックできます。価格は購入すると3万円以上するので、電気代に充てれば余裕でひと夏越せるのですが、涼がとれると証明してみなさんには快適な節約ライフを送っていただくために用意しました!(本当はレンタルなのでもっと安いです)


体温の変化を検証させてもらう方は、こちらの三人!


テクノロジー ✕ ホラーの組み合わせでさまざまな恐怖系コンテンツを生み出す株式会社闇の頓花さん!仕事柄、怖いものには慣れているはず。


ゆるぢえさんのライターでもある、株式会社人間の社領さん!とにかく怖がりとのことなので、めちゃくちゃ冷たくなってほしい。


謎の水着美女さん!体温が測りやすいという理由で露出度高めでお越しいただきました。

ところで、最も重要なことをまだ明らかにしておりません。それは…怪談を、誰が話すのか!?

「日本で今もっとも怖い怪談師」をお呼びしました!

怪談と言っても、誰が披露しても怖いというものではありません。そこで今回は、怖がらせるプロ、「怪談師」の方をお呼びしました。


その名は…!


田中俊行さん…!!


全国各地で巡業する怪談師であり、心霊写真や怪音を収集するオカルトコレクター。2013年に開催された「稲川淳二の怪談グランプリ」にて芸人をはじめとした並み居る話芸の達人たちを押しのけて優勝、2016年には名古屋で開催された『“最恐”怪談師決定戦「怪談王」』においても優勝を果たした。日本で今もっとも怖い怪談師と言っても過言ではありません。

ネルソン

今日はよろしくお願いします…って、何ですか?そのグロいTシャツ!

田中さん

あ、これ、僕の友人が発見した腐乱死体を思い出してスケッチしたものです

ネルソン

!?サラリとすごいこと言われてますが、そうそう遭遇するものじゃないですよね

田中さん

僕も面識のある人で、友人の隣人だったのですが、しばらく姿を見なかったのでおかしいとなり、二人で行ってドアを開けたらそこにいて

ネルソン

はい?

田中さん

玄関先で死んだんでしょうね

ネルソン

現場に居合わせたら逆にこっちがショック死しそうですね…

田中さん

腐乱死体って臭いと言うじゃないですか。これはチャンスだと思って玄関の隙間から匂いを嗅いだら、無臭で、でも変な汁が出ていたので…もちろん、ちゃんと通報しました

ネルソン

ちょっと待ってください、もしかして今、怪談はじまってますか?

田中さん

まだですよ

ネルソン

ヤバイよ、この人!


怪談の前に、まずはジャブのようでジャブにならない心霊写真の紹介からスタート。ズオオォォンという、田中さんが自前で持ってきた不穏なBGMが辺り一帯に響きます。


なぜか私のパソコンを使用したのですが、まさか心霊写真を保存する日が来るとは…このあと一心不乱に削除しました。

すでにモザイクをかけている通り、商売道具ということもあって、田中さんの怪談と心霊写真は基本的に公開できません。が、特別にOKをいただいた怪談をひとつだけ後半にて公開しておりますのでお楽しみに。

ところで、「怪談師」とは滅多に出会える人ではありません。なぜそうなったのか?どのような活動なのか?いろいろと聞いてみることにしました。

持ちネタは100以上!人と知り合ったらまず怪談を聞く

ネルソン

いきなり失礼な質問かもしれないのですが、怪談って実話ですか?創作??

田中さん

実話ですよ!

ネルソン

そうなんですね!今まで怪談師の方に会ったことがなければ怪談を聞いたこともなかったので、気になってました。実話なら、人に聞いたりして集めるのですか?

田中さん

まさにそうです。知り合った人には話題に関係なく聞くようにしています

ネルソン

確かに実話だからこそ怖いですもんね…その意味では、田中さんの話す怪談は確実に見聞きした話だから、ネットなどの出自不明のネタよりもよっぽど信憑性が高いのか


こちらはハッキリと、女性の生首が飛び回っています。モザイクで見えないけど、左上。

田中さん

あとは、怪談を探していることを知られているので、イベント後などで教えてくれる人もいますし、ほかにも仲良くさせてもらっている怪談サークルから聞いたりします

ネルソン

怪談サークル!?しかもそれ、いくつかあるものなんですか

田中さん

全国各地にありますよ。怪奇なものの収集や紹介、怪談の披露や心霊スポットの探訪、イベント企画など…。それぞれ参加者の数は一桁から何百人までのものもあったり。参加者は、趣味で参加する人、怪談関係の仕事の人、俳優の方などいろんな人がいます

ネルソン

世界は広いなぁ…


生々しい心霊写真に、今回の実験を見つめる人たちから悲鳴とも呻きとも言える声が聴こえます。女性の生首が飛び回っていたり、ありえないところから子どもの手が見えていたり男の顔がニヤついていたり…早々に強烈。

今までテレビで見ている分にはそれほど怖いと感じたことがなかったけど、目の前で大画面で映し出されたらめちゃくちゃ怖いわ。見てはいけないものを見ている気がする。

ネルソン

持ちネタはどれくらいなんですか?

田中さん

怪談になっていないものもありますが…100以上でしょうか

ネルソン

多い!覚えているんですかそれ!?

田中さん

もちろんです

ネルソン

すごいな、噺家みたいなものじゃないですか

田中さん

ただ話せるものとしては30~50です、怪談師としては少ない方かもしれません

ネルソン

『怪談師としては』の部分が全然わからない


田中さん

これは学生時代、中国旅行中にMさんから聞いた、封印された話なのですが…


封印された理由を聴いて、顔をしかめる被験者のみなさん、十分怖がっているようだけどー。


画面の中央にうっすらと身体の表面温度が表示されているのですが、まだまだ序盤のためか、サーモグラフィにはとくに変化が見られません(33度→33度)。

ネルソン

怪談を話す場所はどちらで?

田中さん

イベントスペースもありますが、カフェや屋外などとさまざまで、最近は廃墟で話しました

ネルソン

廃墟って!お客さんも含めて怖いもの知らず…。やっぱり夏が多いんですか?

田中さん

そうですね、でも最近は日本の各所で一年に渡って怪談イベントがありますよ

ネルソン

うーん、謎めく怪談需要


廃墟の前で怪談会をおこなったときの様子、写りもあって田中さん自身が取り憑かれていそうに見える。


ここで個人的に一番強烈だった「男に取り憑かれた怪音源」が会場に流れます。ネタバレになるので詳細は言えませんが、とにかく気持ち悪かった。あんな気持ち悪いもの、久々に聴いた。

小学生の頃からひとりで怪談を真似ていた

ネルソン

そもそも、怪談師を仕事にするきっかけって何だったんですか?

田中さん

怪談そのものは昔からよくやってたんですよ

ネルソン

それもなかなかすごい話だな…いつ頃から?

田中さん

小学生の頃だったと思います

ネルソン

そんなに前から!?

田中さん

母親が借りてきた稲川淳二さんのビデオがきっかけで、表情・語り口調・ストーリーなどに惹かれ、誰に見せるともなく部屋で一人でコピーしていました

ネルソン

そりゃ日本一の怪談師にも選ばれる訳だよ…

田中さん

それから友人や家族に話すようになり、2013年に怪談グランプリで優勝してからはオファーが増えて、その頃から仕事として意識しはじめて。怪談でお金をいただくようになって、ますます意識が強くなりました

ネルソン

そのバックボーン、めちゃくちゃおもしろいですね

田中さん

自分も、まさか怪談師になるとは思っていなかったですね


怪談中、ときおり迫真の再現が入ってかなりビビります。


もういやだ…。

ネルソン

怪談の、コツってあります?そもそも内容が怖いことは前提だと思いますが、素人でも真似できる話し方などがもしあれば

田中さん

コツですか…それってなかなか難しくて、僕は見た目で得しているみたいです。あとは噛んでも良いから間を意識して、緊張感を出すといったことも意識していますね

ネルソン

確かに、極端な話、アイドルに話されても怖くなさそうですもんね


あれ、なんか…逆に熱くなってないか?(33度→34度)

幽霊を信じていない部分があるからこそ仕事にできる

ネルソン

よく、怖い話をしていると寄ってくるって聞くじゃないですか。田中さん自身は、霊的なものを感じたりはするのでしょうか?

田中さん

いや、僕は霊感が全くないんですよ

ネルソン

あれ?意外!

田中さん

だからこそ心霊スポットにも行けるし、やっぱりどこか信じていない部分もあるからこそ仕事にしていられるのかもしれません。霊が見えすぎたら怪談はやってないかも

ネルソン

確かに、普段から見ている人だったら仕事にしたいとは思わないでしょうね…

田中さん

でも、不思議なこともいろいろありますよ。僕自身はないのですが、家族が霊体験をしだしたり…

ネルソン

とばっちりじゃないですか!

田中さん

あ、ちなみにこのあとで何かあっても、怪談とは関係ありませんからね

ネルソン

その念押し、イヤだなー

そんな田中俊行さんの怪談、前述の理由の通り、基本的にはインターネット上ではお見せできないのですが、今回は特別にひとつだけ動画公開の許可をいただきましたのでご紹介いたします。怪談のタイトルは「あべこべ」。これは友人のK君から聞いた話。夜釣りが趣味の男性が彼女と出掛けたところ、そこで遭遇した怪異とはー。

サーモグラフィの結果、恐怖によって体温は…どうなった!?

そうして怪談(検証)終了。

私は一番近いところで二時間たっぷり怪談を聞いていた訳ですが…率直に書きます。良い意味で、気持ち悪かった。

どちらかといえば私は怪談には耐性がある方で、ときどき寝る前にネットの怪談話を読み込む程度にはホラー好きなのですが(それらが実話かどうかはともかくとして)、後半に聞かせてもらった「男に取り憑かれた怪音源」とその説明が気持ち悪くてしょうがないレベル。

マジもんなら当然怖いし、そうじゃなかったとしてもそれはそれで怖いし、またそれを収集している田中さんの狂気も怖い。詳しいことを言いたいけど言えないので、そこはぜひ田中さんの怪談を生で聴いてください。Twitterのアカウントを貼っておきます。

ところで…今回のテーマ、恐怖で本当に体温は下がったのか!?

怪談を聞いている途中でも、「足が冷たい」という声があったり、私自身も何度か鳥肌が立った瞬間があった訳で、これなら体温が下がっていたと言われても納得は出来ます!サーモグラフィのビフォア&アフターの結果は…これだ~!!


あ、あれ!?
下がってるどころか…むしろ、上がってる!?(33度→35度)

これはどういうことなのか?? こうなったら、科学的な見地から話を聞いてみたい! そこで、近畿大学薬学部医療薬学科・講師の船上先生からコメントをいただきました。


近畿大学薬学部医療薬学科・講師の船上先生より:

怖い話を聞いて、体温が下がっているように感じることはあります。恐怖を感じることによってヒトは緊張が高まり、自律神経のうちの交感神経が興奮します。これにより、「①汗腺からたくさんの汗が分泌する」「②皮膚表面にある血管が収縮し、血液が流れにくくなるため血液量が減少する」「③立毛筋が収縮し、毛穴を閉じる(鳥肌が立つ)」といった現象が起こり、①と②によって体表面温度を徐々に低下させます。それを、皮膚にある「冷点」と呼ばれる冷たさを感じる温度センサーが感知して脳に知らせることで、涼しさや寒さを感じるのです


 
お、おぉ…!科学的にも、怖い話を聞くと涼しいと感じることは間違いない!
では、この「逆に体温が上がっている」というサーモグラフィの結果は…?

 


近畿大学薬学部医療薬学科・講師の船上先生より:

長時間に渡って冷たいと感じると、交感神経の働きによって身体を一定の状態に維持するために心臓や内蔵などの深部温度(体温)が上がります。ヒトの身体機能はそもそも、体温を上げることには長けていますが、下げることには長けていないのです。しかしながら、サーモグラフィは表面温度を計測する機械であり体温の上昇までは測れないため、温度が上昇した結果とは関係ないと考えられます。また、表面温度は下がる傾向にあるはずですが、被験者の服の素材や形状、(肌を直接計測したとしても)個人の汗腺の数によっても測定結果に影響が出るでしょう


つまり…。

まとめ

結論:涼しくなることは事実だが、サーモグラフィでの検証はハードルが高い。

表面温度が上がったことは人が多くて温まったからだと思います。船上先生からも、「サーモグラフィの経過写真を見ても外気温の変化が表面温度の上昇に関係しているかもしれない」とのことでした。検証をお手伝いいただいたみなさま、お疲れ様でした。すみませんでした。

しかし…怪談(怖い話)で涼しくなるということは紛れもなく事実 まだ少しばかり残暑がつづきますが、怖がりな人こそ、エアコンを我慢してYouTubeで怪談を見ることが節約術になるでしょう